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5日間で10万ドル(約950万円)を売り上げるソーシャルメディア効果の全貌を語る

執筆者

大澤俊介
Atlassian Business Development Specialist

大澤俊介

  • 1997年、日商エレクトロニクスに入社。 電子、光学計測機器の国内、海外営業として活躍。 2005年からセキュリティ製品のブランドマネージャーとしてプロダクトマーケティングを担当。2008年に退社し米国へ留学。 2009年、グローバル企業、アトラシアン(本社:シドニー)に入社。現在、サンフランシスコオフィスにて主に日本市場向けマーケティングを実施している。
    ツイッター名(アトラシアン): AtlassianJapan ツイッター名(大澤): Sean_SF

2009/08/07

5日間限定の販促キャンペーンが開始後23時間で目標到達!

広告費用をかけず、ソーシャルメディアを活用した口コミによる展開

2009年4月20日から5日間限定で、ユーザー数を5ユーザーに限定したソフトウェア製品を1本5ドルで販売する、「Atlassian Stimulus Package (景気刺激策)」と題したキャンペーンを実施しました。キャンペーンの目標売上金額は5日間で25,000ドルでしたが、キャンペーン開始後わずか23時間で目標に到達しました。目標到達後もキャンペーンは継続し、最終的な売上金額は100,370ドルに達し、売上は全額を慈善事業団体「Room to Read」に寄付いたしました。このキャンペーンは費用をかけず、ブログやツイッターなどのソーシャルメディアを活用し、口コミにより展開いたしました。実際にどのようにこのマーケティング活動を行ったのか、なぜ成功したのかなどのポイントをご紹介し、皆様のお役に立てればと思います。

求めやすい価格でキャンペーンをすることで、企業の生産性を向上したい

社会貢献や慈善活動としての取り組み

アトラシアンはエンタープライズWikiと呼ばれるコラボレーションツールや、課題追跡ツールなどのソフトウェア開発支援ツールを開発、販売するグローバルソフトウェア企業ですが、社会貢献や慈善活動にも熱心な企業としても知られています。「アトラシアン基金」を運営しており、1%モデルと呼んでいますが、社員の時間の1%を基金活動に充てたり、会社の資産の1%を基金として運用したりしています。また社員は年間5日まで、ボランティア活動のための有給休暇を取得することが認められています。

米国の金融危機に端を発した世界的な経済不況の中、起業家や中小企業の方々のお役に立てるように、弊社の製品を購入しやすいキャンペーン金額で販売するという目的がありました。 弊社の製品は、コラボレーションを促進したり、ソフトウェア開発を支援したりすることにより企業の生産性を向上させることができるためです。また、「Room To Read」という慈善事業団体(世界の子供たちに教育の機会を与えるため図書館や学校などを建設し寄贈するなどの活動を行う)への寄付活動という目的もありました。 もちろん、キャンペーンによりユーザー数を増やし知名度をあげ、口コミによるマーケティング効果が向上することも期待していました。

広告宣伝費は一切かけないキャンペーン施策を実施

CEOから社員までが一斉にソーシャルメディアに発信

広告宣伝費など社外へ支払うマーケティング費用という意味ではコストは一切かかっていません。
キャンペーン初日ですが、まず弊社ウェブサイトにキャンペーンのページをアップし、ニュースレターのメール配信などを行いました。午前11時頃には、CMS WIREや EWeek、 Social Computing Jounalなどに記事が掲載され始めました。社内ではその頃、マーケティング担当者から社員に対して協力のお願いがあり、その内容は、ブログで紹介してください、ツイッターでつぶやいてください、屋根に上って大きな声で叫んでキャンペーンの紹介をしてください(笑)というものです。

CEO兼共同創業者のマイク・キャノンブルックスをはじめ各社員はソーシャルメディアを活用し、口コミマーケティングを開始いたしました。また、マイクは自身のブログで世界地図を活用するなどして売上状況を毎日報告いたしました。その他の社員も自身のブログなどでキャンペーン内容を紹介いたしました。ツイッターにおいても同様に、マイクをはじめ多くの社員が「つぶやき」を行い、パートナー様やユーザー様、その他の多くの方々により、その「つぶやき」は広まっていきました。結果として本当に多くのオンラインメディアやブロガーの方々に記事として取り上げて頂きました。(試しにGoogleで、atlassian $5で検索してみてください。たくさんの検索結果が表示されます。)

図1 CEOマイクのブログにて公開されたキャンペーンのダッシュボード図1 CEOマイクのブログにて公開されたキャンペーンのダッシュボード

期間中、イントラネットにはこのキャンペーンのダッシュボード(図1)が作られ、口コミの伝播状況がわかるように、 「atlassian 5-dollars」といったキーワードによるツイッターの検索結果や、グーグルブログサーチによる検索結果がダッシュボードにRSSフィードされリアルタイムで表示(図2)されていました。同時に国別の売上状況なども見ることができ、社員はキャンペーンの進捗状況を把握することができ、社内の一体感を高めるために役立ったのだと思います。

図2 ダッシュボード上にリアルタイムで表示される検索結果図2 ダッシュボード上にリアルタイムで表示される検索結果

弊社ではこのキャンペーンだけではなく、日頃から口コミによるマーケティング(WOM: Word of Mouth) を重視しています。ブログはマーケティング部隊だけではなく、Developer(開発者)ブログなどもあり全社的に取り組んでいます。また YouTubeにおいてGoAtlassianというチャンネルを作り、製品デモなどの動画掲載を継続して行っています。もちろんツイッターの企業アカウントを持ち活用しており、社員も多くのものがツイッターアカウントを持ち活動しています。このような日頃からのソーシャルメディアの活用が、今回のキャンペーン成功の基盤になっています。 (実際にはその他、Facebook, Wikipedia, Reddit, Digg, StumbleUpon, Delicious, flickrなど多くのソーシャルメディアを活用しています。)

5日間のキャンペーンの結果、7,286の組織に、13,126本のライセンスを5ドルで販売し、売上金額は100,370ドルになりました。(ライセンス数に5ドルを乗じた結果が売上金額と異なるのは、複数年ライセンスをご購入頂いているケースもあるためです。)ちなみに、この結果は寄付先の「Room To Read」において25の図書館を建設できる金額となりました。

今回のキャンペーン成功のポイントは大きく3つ

1.キャンペーンの主旨に共感して頂いた

単なる販売促進キャンペーンではここまで口コミで広がることはなかったかと思います。この経済不況下における景気の刺激や慈善事業という部分に共感を頂いたのだと思います。

2. 口コミしやすいキャッチフレーズ

「景気刺激策」「5日間5ユーザー5ドル」というキャッチフレーズは目にとまりやすく、またブログ記事にしたり、ReTweet(ツイッターで他人のつぶやきにRTという文字をつけて、再度つぶやくこと)がしやすかったりしたのだと思います。

Tweetmeme によると731回、Tweetされた結果(図3)になっています。全てがこの結果に反映されている訳ではないので、RSSなど他の手段で拾った結果と合わせ、1000回ほどTweetされたのではないかと弊社では推定しています。

図3 Tweetされた回数図3 Tweetされた回数

3. イントラネットの活用

弊社では 自社製品のエンタープライズWiki、Confluence (コンフルエンス)を社内で使用し、コラボレーションに活用しています。前述のようにキャンペーン期間中はダッシュボードを作成し、情報を集約したりRSSフィードマクロを使用して口コミ状況をリアルタイムに表示したり、コメントを書き込み情報交換するなどいたしました。

また、弊社は本社がシドニーにあり、マーケティング拠点となっている サンフランシスコやアムステルダムと合わせ24時間、途切れることなくキャンペーンに 取り組むことができたことも成功要因の一つかもしれません。

詳しいお話はまだできませんが、次のキャンペーンを企画しています。ツイッターのユーザー数が日本でも急激に増えていますので、次回は日本語のコンテンツも増やし、日本でも多くの口コミを得られるように取り組んで参ります。

日本市場における口コミマーケティングの中核としてロフトワークに期待

業界での知名度が高く、ブログやツイッターなどソーシャルメディアへの取り組みも進んでいらっしゃるロフトワーク様には、日本市場における口コミマーケティングの中核としての活動を期待します。またCMSのエキスパートとして、多くのユーザー様へWikiシステム導入、構築を実施頂けることを期待したいと思います。

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Confluence (コンフルエンス) はエンタープライズ Wiki の決定版です。
Confluence (コンフルエンス) は、優れた機能と使い勝手の良さが特長の企業向けWiki製品として、世界94ヶ国、8,100以上の組織で使われています。テキスト、表計算シート、画像や動画などを含むページを、協同作成し共有することができます。また、セキュリティ機能など、企業で使用する際に必須である機能を備えています。双方向でのコミュニケーションサイト構築をご検討中の方や現在使用しているオープンソースWikiのリプレースを検討されている方に最適なソリューションです。
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