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トップ > 特集 > Web系企業のPR座談会「楽しい会社はヒトを惹きつける!オープン時代のPR戦略」前編

インタビュー・構成

株式会社ロフトワーク
ウェブエキスパート編集部
  • 2012年の新春企画として、コンセント河内尚子さん、シックス・アパート高橋真弓さん、ロフトワーク中田一会の3名にて「Web系企業のPR座談会」を開催。肌で感じる変化や今後描いているストーリーなど、ざっくばらんに話し合ってみた。果たしてどんな結果になったのか?全2回でたっぷりと紹介しよう。

オウンドメディアには必要性を感じていて
「伝わるデザイン」をコンセプトにサストコを作った(河内)


―企業でソーシャルメディアを運営する際に個人のアカウントでの振る舞いなども話題になりますよね。シックス・アパートは「ソーシャルメディアポリシー」をサイトに掲載するのが早かった印象がありますが、実際に社員とソーシャルメディアの付き合い方はどうでしょう?

高橋: 当時、シックス・アパートのソーシャルメディアアカウントは、社員が自発的に取得してきたものをそのまま特にルールも無く運用していたんです。そこで「一回、広報で引き取って、整理しよう」となって、ソーシャルメディアポリシーを設定して、「公式アカウントはこれです」と公に宣言しました。選定は2010年6月で、その原案を私が作ったのですが、当時は日本語で参考になるものが無かったこともあり米国・マイクロソフト社のものをベースにしました。企業サイトには、社員のソーシャルメディアアカウント一覧を載せているんですけど「出してもいいよ」という許諾を得た社員の個人アカウントを掲出しています。

河内: あれは任意だったんですね。

高橋: そうです。シックス・アパートのスタッフは、ネットサービスに対して先進的な人が多いので、既に自身のブログを持っていたり、誰よりも早くTwitterをやっている人が多いです。Twitter,Facebook,Flickr,最近ではPathなど、ほとんどのソーシャルサービスにおいて、社員同士でつながっていますね。ソーシャルネイティブといのうかな…なので、変にルールで縛らなくてもみんな咀嚼してやってくれるところはあります。


河内: 好きなことが仕事になっているからいいですよね。逆に、そのアカウントを公開したくない人には、強い抵抗感がありますか?

シックス・アパート高橋さん

高橋: はい。もちろん「実名を出したくない」という人もいるし、例えばサポートを担当の方などは「直接アカウントに質問が来たら困る」という人もいます。公開したくない人の事情は人それぞれですね。

河内: その辺りロフトワークさんはどうですか?

中田: スタッフの個人アカウントをオフィシャルに出してはないのですが、スタッフ間は自然とつながっている感じですね。社内には「Webを愛する会社であるから、積極的にソーシャルメディアを使っていこうぜ!」というカルチャーがあります。そのため「名乗るときは、姿勢はちゃんと正そう。きちんとお客さんの方を向こう」と考えています。ちなみにロフトワークのソーシャルメディアポリシーは、シックス・アパートさんがクリエイティブ・コモンズ・ライセンスで公開しているものを編集して使わせていただいています。コンセントさんは?

河内: 前提として、コンセントはもともとWebをメインにやっていた旧コンセントと、エディトリアルデザインといって紙媒体のデザイン──『an・an』や『Tarzan』といった雑誌や企業広報誌などの企業コミュニケーションツール──のアートディレクションとかエディトリアルデザイン──をやっていたアレフ・ゼロが、2011年4月に合併してできたんですね。ソーシャルメディアを使った情報発信については「新しいWeb系サービスはまず使ってみよう」というカルチャーの旧コンセントと、それほど積極的には活用していなかったアレフ・ゼロとの間で多少温度感の違いがありました。

旧コンセントは組織もコンパクトで、情報経路も長谷川―河内といったシンプルなものだったので、ある意味属人的な運用でも結果的にPRっぽく見せることができていましたが、合併後は規模も大きくなり、また戦略的に動けるよう最近では部門としてマーケティング部ができたので、ちょうど体制を整えつつあるところです。

一方でオウンドメディアに力を入れる必要性も感じています。これも合併がきっかけですね。どちらか一方の会社が全面的にどちらかのブランドを飲み込むといったものではなく、双方の強みを生かして新しい価値を生み出していくための合併だったので、新会社としてのカラーを打ち出すときに、「旧コンセント寄り」「旧アレフ・ゼロ寄り」とすることができず、当初は、どんな方向に振ったらいいかが分からなかったんです。

コンセント河内さん

中田: 組織が変わっていくなかで、どこを軸にするかという部分はかなり苦労されてそうですね。

河内: ただ、40年も歴史があるアレフ・ゼロは真摯にデザインに取り組んできた実績もある会社なのにこれまであまり表に出てきていないのはもったいないなとか、アレフ・ゼロも旧コンセントも扱ってきた領域が違うものの、問題解決としてのデザインや「伝わるデザイン」というDNAは共通して持ってるな、なんてことは漠然と思っていましたね。

そんな中で、表に出していくべきことが何かを探るとか、他の共通点を見つけるためにお互いを知ること…つまりインナーコミュニケーションがとても重要になると考え、「2つのチームがうまく混ざり合うような何か」を考えました。それが、サストコというメディアなんです。

サストコの紹介
コンセントが手がけるWebマガジン「サストコ」「勝手に伝わるしくみ」「カンファンレンスレポート・世界行脚」「編集部ブログ」など
作る&伝えることにごだわるコンセントのスタンスがリッチなビジュアルとともに展開されている

中田: サストコ、オープンしたときから楽しく拝見しています!コンセントのWebデザイン&情報設計とエディトリアルのデザイン会社が混ざると、「こういうサイトになるんだ」と驚きました。おしゃれでコンテンツが面白いと同時に「うわっ、縦書きで段組みだ!」って(笑)

高橋: あれは新しいですよね。

河内: ありがとうございます!そう、雑誌っぽい。まだ立ち上げたばかりのメディアなのでPDCAを一通り回すところまできていなくて、実験的に立ち上げたとはいえ「この先、吉と出るのか?凶なのか?」のタイミングですね。

中田 パッケージとしての美しさも目立つのですが、社内のプロフェッショナルがきちんと前に立っていて、素敵ですよね。羨ましいなあと思って読みました。

―ソーシャルメディアとの付き合い方から、自社メディアの話が出たところで前編の終了。後編に続く・・・

座談会の様子


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