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チームの情熱とひらめきをワークショップで変えるサイト作りのアイデア出しハック! 前編

企画・構成

株式会社ロフトワーク
ウェブエキスパート編集部
  • 例えば、「企業のWebサイトをリニューアルする」ためのミーティングがあったとして、何を話してどういう風に決めていくのが良いのか? 昨今のWebの多様性、重要性を考えると、企業のWebサイトは複雑な条件の元、構築される場合が多い。またリニューアルを行うことは、未来のWebサイト、ひいては企業のあり方を考えること。言い換えれば、経験したことの無いものを作ることだ。そのような状況において、ミーティングの参加者から柔軟な発想を引き出す、自分の役割を出しきってもらうことが、活発な議論の基本となるであろう。

    今回、ウェブエキスパート編集部では、とりわけ重要となるWebサイト構築の初期段階における関係者でのアイデア出しの手法に注目。『IDEA HACKS!』シリーズなど、発想法や思考整理について多くの知見を持っている小山龍介氏(上写真右)から「メンバーのアイデアを形にする方法」のヒントを得るべく、インタビューを行なった。聞き手は、Webディレクションにプロジェクトマネージメント(以下、PM)の世界標準フレームワーク「PIMBOK」を導入し、全社的に推進するロフトワークの チーフクリエイティブ・ディレクター滝澤耕平。小山氏の話に現場の声も交え、Webサイト制作における「発想術・ミーティング術」の方法論を探ってみた。

プロフィール

小山龍介 Ryusuke Koyama (@ryu2net)

株式会社ブルームコンセプト 代表取締役 共同経営責任者。立教大学リーダーシップ研究所客員研究員。NPO法人『場の研究所』理事。コンセプトクリエーター。
1975年福岡県生まれ。京都大学文学部哲学科美術史卒業。大手広告代理店勤務を経て、サンダーバード国際経営 大学院でMBAを取得。松竹株式会社新規事業 プロデューサーとして歌舞伎をテーマにした新規事業を立ち上げに携わった。執筆家としての顔も持ち、その代表作である『IDEA HACKS!』を始めとするハックシリーズは、多くのビジネスパーソン に支持され、ベストセラー作家として数多くの著作を生み出し続けている。2010年に午堂登紀雄氏と共同で株式会社ブルームコンセプトを設立。企業理念のもと集結した精鋭メンバーにより、新規事業立ち上げのコンサルティング、新商品プロデュース、企業のCIプロデュースなどを手がけている。


著書一覧

IDEA HACHS 2.0

共通認識を生み出す「未来志向型」のワークショップ

滝澤: 小山さんはコンセプトデザイナーとして、様々なWebサイトを手がけて来られたと思いますが、例えば企業のサイト構築を手がけるとき、目的設定からアウトプットまで、どんなフレームワークで取り組んでおられるのでしょうか?

小山: まず、Webサイトについては、受注者・発注者ではなく、同じ目線で課題に取り組めるチームを目指します。また、2012年は、そういうチームビルディングが必要とされています。

滝澤: なぜ2012年なのでしょう?

小山: 既存のWebサイトから、ソーシャルを意識したものに切り替えるタイミングのピークに来ているからですね。Facebookなど実名をベースとしたソーシャル・メディアのインフラも整ってきましたし、明らかに2011年よりもソーシャルへの対応が急務となるでしょう。先進的な企業はもちろん対応してきましたが、それはあくまでトライアルであって、実践的に連動できたのは一部の企業だけですから。

そして、企業のソーシャル対応で一番大きい問題が“炎上”です。企業の情報をソーシャル上でシェアすることは、絶えず想定外の炎上を生む可能性ととなり合わせです。その制約の中でいかにユーザー体験をしっかり考えてWebサイトを作れるかがミッションであると言えます。よって、今までのように製作会社に「ホームページ作ってね」では作るのが難しくなってきています。アイデアもユーザー体験も、パターン思考ではないオーダーメイドに近いものになっていきます。製作会社の関わり方も、どんどん変わっていくことでしょう。

小山龍介氏

滝澤: なるほど。確かにこれからはより協業色が強くなるでしょうね。例えば、プロジェクトがスタートするときに体制図を描くのは一般的だと思いますが、現行のものはあくまで受注者・発注者が明確になる図式になっていています。分かりやすくていいのですが、結果的に垣根も一緒に作ってしまっているから、アウトプットもどうしても“受注案件・然”としたものになる。私も最近、1つのプロジェクトを双方が協力して作っているように見える体制図を描くように心がけていますね。

小山: それはいいですね! たしかに典型的な体制図はプロジェクトマネージャーに一括されているのでコミュニケーションはいいのですが、どうしても垣根が生まれてしまう。

私の提案としては、最初にワークショップをやるべきだと思います。「必要とされるホームページはどういうものなのか」という命題を、発注者・受注者の関係ではなく、全員が当事者として議論するわけです。

ソーシャルやペルソナなど、実際に必要なファクターについても、あくまで当事者の目線で考えあう。メーカーで新規商品の開発をやっているときも、その手法を使っています。職務的にはコンサルタントだけど、コンサルになるとどうしても垣根が生まれるので、ファシリテーター役に徹するように心がけていますね。


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